産業医との面談

退院後、自宅でリハビリ(遊び?)しながら復職指示を待っていたわけですが、日々の様子(毎日何歩歩いています、車の運転に復帰しました、など)は適宜メールで上司に報告していました。
そのおかげもあったのでしょうか、11月に産業医と総務の面談をやるから来い、と上司から指示がありました。
勤務先は単身赴任していたくらい遠い遠い場所にあるのですが、当時車の運転に復帰して間もなかったこともあり自信がなかったのでリハビリがてら頑張って電車で行くことにしました。
上司は朝晩のラッシュに掛からないように面談の時間を配慮してくれました(結局帰りは遅くなってしまったので思いっきりラッシュに掛かってしまいましたが・・・。)。
電車をかなり長時間乗ります。途中の大きな乗り換え駅まで妻と一緒に行き、ランチも一緒にそこで食べました。
乗り換えの駅は上下移動がかなりあります。エレベーターの場所を事前に調べておいたのですが忘れてしまい、結局階段を利用しました。
ラッシュ時にはとても対応できなかったでしょう。時間に余裕を持った行動が必要です。
Kさんも言っていましたが、乗ってしまえば目的地まで連れて行ってくれるのが公共交通機関の良いところです。
しかし乗り換えがまた途中で一つあります。これは何とかクリアーし、勤務先の最寄り駅にたどり着きました。
倒れてからもう半年前になります。倒れる前は駅から徒歩で行っていたのですが、自信がなくタクシーを利用しました。
久々に来る会社は記憶の中の映像と全く変わっていませんでした。若手メンバーに色々手助けしてもらいロッカーの中身を整理したりしました。
Kさんにも会いました。皆さん僕を見て優しく声をかけてくれます。なんだかとても嬉しく思います。
産業医の面談の前に上司とその上司と面談しました。久々の会社ということもあり筋緊張が大きかったのですが、
「だいぶ良くなったじゃないか」「これなら・・・」と言ってくれます。そして上司の上司は「あそこがいいんじゃないか」と家の近くの事業所を提案してくれ、「今度会議があるから、あそこのグループマネージャーと話しておく」と言ってくれました。
上司と一緒に診療室に行き、産業医と総務を交え包み隠さず話します。「手帳は2級です」と言うと「2級以上は雇用義務のある障害者として2人カウントになる、向こうの事業所も喜ぶだろう」と旧知の総務のマネジャーが言います。
その分の障害者雇用調整金を僕に下さい・・・。とは言いません。しかし、「要介護2です」と言うとさすがにビビったようで、「要介護の人を受け入れたことはないんじゃないかなー」と言っていますが、「まあここまで一人で来れているし、いいんじゃないかな」ということで産業医の面談です。
ここで初めて対面した産業医は年配の男性でした。前に勤務してた事業所では有名な大学病院の先生だったのですが、ここは町医者さんのような感じです。
血圧をスマホで記録しているのでそれを見せ、同じくスマホで管理しているお薬手帳を見せて立ち歩く様子を見せます。しかしなにか要領を得ません。
主治医から「復職OK」と書かれた診断書を持ってきているのですが、産業医は「私が復職の許可を出すんですか?」とか言っています。
さすがにたまりかねた総務マネジャーが「向こうの事業所の産業医とも面談すると思いますので、今の客観的な状態を書いてくだされば」ということで産業医の面談は終了です。
同席している診療所の看護師さんのほうがよく解っているようで、「椅子に手をつかずに立ち上がれるんですね、すごい、大丈夫ですよ」と言ってくれました。
持って帰る荷物をまとめ、帰路につきます。ここに再び来れる日はあるのだろうか・・・。と思うと感慨深いものがありますが、涙は出ませんでした。
感傷に浸っている場合ではありません。面談が結構長引いたので帰りは思いっきり帰宅ラッシュに被っています。
行きは付き添ってくれた妻も子どもたちが帰ってきているので家に帰っておりいません。調べると行きは乗り換え2回必要だったのですが、帰りは1回で済みそうです。
行きに利用した乗換駅は上下移動が多いので、その先の上下移動が少なそうな乗換駅にしてみましたが、これが不正解でした。
僕は幸いにも座れていたのですが、行きに利用した乗換駅でどんどん乗ってくる人で溢れ、車内はギュウギュウ詰めです。
こりゃ出るの大変そうだな、と思いましたが「すみません、出ます」と言うと皆さん仕事で疲れてラッシュで大変なのに僕のために通路を作ってくれます。日本もまだまだ捨てたものではない、と思いました。
何とか最寄り駅に向かう電車に乗り込み、座ることができホッとします。駅で妻が車で迎えに来てくれていました。
危惧していた転倒もなく(ヒヤリ・ハットはありましたが)、無事にミッションをこなせたのも自信に繋がり、この後大冒険(また後で書きます)をすることになります。
あとは復職先の面談が待っています。どうなることか・・・。