身体障害者手帳

最初は自分が”身体障害者である”という意識は全然なく、”治してやるんだ”というつもりでやっていましたが、
「手帳は作ったほうが色々お得ですよ」という主治医の言葉に後押しされ?て作りました。
確かに手帳の恩恵は障害者の社会参加を促すために以下のように凄まじいものがあり、その恩恵を存分に受けています。

・医療費の助成

「心身障害者医療費受給資格証」というものがもらえ、医療費の一部負担金が払い戻されます。昔は全額払い戻しだったようなのですが、近年収入に応じて助成が減りました(僕の場合は半額です)。また、当然のことながら保険診療分のみで自費による美容整形などは対象外です。
・公共交通機関の割引
JRは乗車料金が半額になります(第1種であれば同行の介護者も1名半額)。

身体障害者の等級とは別にJRの割引区分で第1種・第2種があるので注意です(僕は2級第1種です)。
介助者無しで身障者単独の場合100キロ以下は使えませんが、目的地までの距離によっては100キロを少し超えるところまでのきっぷを買って割引を受ける、というテクもありかもしれません。途中下車も出来ますし。
路線バスは距離に関わらず半額です(住んでいる自治体以外でも使えるようです)。
タクシーは会社によると思いますが1割引になります。
前年の納税状況によりタクシー券やガソリン券がもらえる場合もあるようですが、僕の場合はだめでした。
・有料道路の割引
有料道路の料金は手帳提示で半額になります。ETCも役所経由で申し込めば半額で利用できます。第1種であれば家族が運転していても割引になります。
自動車税の割引
県税事務所で還付の申し出をすれば僕の場合は半額になりました(自己名義の車)
購入の際の税金の優遇措置もあるようですが詳しくはわかりません。
・NHK料金の割引
NHKに問い合わせをすれば半額になりました。重度なので免除のはずなのですが・・・。僕はNHKをよく見るので料金は真面目に払いますが、半額でもアマゾンプライムより高いのは何とかならないものですかね?
・公共施設の割引
美術館や博物館の料金が手帳提示で割引になります。無料になるところもあります。空いている美術館はバリアフリーでフラット、たくさん歩けて休む所も多く頭と体(と心)のリハビリに良いと思います。

あと、公共施設とはちょっと違いますが多くの映画館で障害者割引で1000円で見られます(同伴者1人も1000円です)最近の映画館は事前に座席の予約ができますが、僕の家の近くのシネコンも障害者割引を使ってオンライン上で予約ができました。入る時にチケットと同時に手帳を見せなければならないようですが、僕は見た目でわかるので?手帳を要求されたことはありません。中に入ると手すりのない階段(段差は低いですが)があるので注意ですが・・・。
所得税、住民税の控除
後で詳しく書きますが、2級以上の重度心身障害者の場合所得税で40万円、住民税で30万円の控除になります。
・駐車場所の優遇
身体障害者用の駐車場を利用できます。僕は車椅子マークを誤解して車椅子利用者しかダメかと思っていましたがそんなことはなく身体障害者であれば利用できます。
車椅子の乗り降り用に幅が広く取ってあり、装具で不自由なので乗降時に車のドアを大きく広げなければならない僕の場合もラクです。
また、サービスエリアなど目的の建物に近く屋根がついていたりするのでありがたいです。
しかし、障害者用のスペースにどう見ても障害者やお年寄りや妊婦さんでは無いだろう、というガラの悪い方が乗っているマークの付いていない高級外車や大型SUVが停まっていたりするのは勘弁してほしいものです。内部障害の方かもしれませんが、せめてヘルプマークくらいはつけてもらいたいものです。
車に表示するマークはずっと車椅子のマークだと思っていたのですが、身体障害者が自身で運転する車はクローバーマークだということを病気になって初めて知りました。
あと、観光地では一般の駐車場とは別に目的のスポット近くに専用の駐車場を設けてくれている場合もあるので出かける際は観光協会等へ問い合わせてみると良いでしょう。
また、警察署で申請をすれば”駐車禁止等除外標章”というものを頂けます。僕は持っていますが使ったことはありません。

僕は色々出かけるのが好きでこの体になっても色々と家族で出かけているので十二分に恩恵を受けています。ありがたいことです。
これら恩恵を受けるためには手続きを色々しなければならないので、退院してから1ヶ月ほどはリハビリの合間にずっと手続きをしていました。