退院してからの生活-電車とバス編-

退院する頃には杖をつかなくても平坦な道ならば杖をついて歩くより早く歩けるようになっていたのですが、周囲へのアピールとして杖をついて歩くようにしていました。
また装具もズボンの中に隠すのではなく、ズボンの外に出して履いておきます。
ヘルプマークもかばんに付け、アピールはバッチリです。余談ですがヘルプマークのデザインはなにか海外のブランドのロゴのようで僕的に気に入っています。
これが僕の3点セットです。この3点セットで歩いていると、大抵の人は避けてくれます。歩きスマホの人は当然のことながら避けてくれないので、自分から避けるようにしています。
病気になる前は全然気づかなかったのですが、JRの優先席のところに「ヘルプマークを付けている人に配慮しましょう」って書いてあるんですんね。
そのおかげもあってか、電車やバスの優先席では(優先席以外でも)大抵席を譲ってもらえます。大変ありがたいことです。譲ってくれるのは大抵僕より年齢が上の方ばかりですが・・・。
僕より年下の方で優先席に座っている方はたいてい寝ているかスマホをいじっているので気づかないのでしょう。
電車への乗り降りですが、これも病院でさんざん練習した”またぎ”の動作です。焦らず健側から乗り込み、患側から降ります。
通院OTは当初行きだけ妻に車で送ってもらい、帰りは電車とバスで帰っていました(運転の許可が出た後は自分で車を運転して行くようになりましたが)。
バスと電車の乗り継ぎに大きなターミナル駅を利用します。退院後すぐ妻とターミナル駅に行ったのもこのためです。いろいろ僕なりに考えて試していました。
でもある程度の無茶も必要です。電車に乗れて階段も昇れるんだからバスも乗れるだろうと軽く考えてバスに乗ってみました。
最近のバスは低床タイプが多く、手すりも色々なところにあるので乗るには全く問題ありませんでしたが、降りるときが厄介です。

普通ならSuicaを出してパッとタッチするだけでよいのでしょうが、僕は杖をまず左手に持ち替え、手帳を見せて割引処理を受け、Suicaをタッチする、という動作になります。後ろに人が続いていると迷惑なので、終点で降りる時は一番最後に降りていました。
また、バス停などで縁石のないところにきちんと止まってくれれば問題ないのですが、止まったところに縁石があるとちょっとしたアスレチック気分でスリリングです。
縁石に降りるのもバランスを崩したら危ないですし、縁石の向こうに行くのも遠いとダメです。縁石の手前に降りると縁石をまたがなければなりません。
ちょっと考えましたが、バスの手すりを持ち縁石に降り立つようにしました。これは入院中のPTではやりませんでしたし、当事者にならなければわからないことでしょう。