退院のゴタゴタ3-手すり-

元々僕の家は中古で買った一軒家ですが、ロケーションも含めて大変に気に入っており自分でDIYでいじったり電気工事士の資格を取ってコンセントや照明スイッチを増設したりチマチマやっていた愛着のある家ですが、
この体になってからは色々工夫が必要です。介護保険を使うと手すりを付ける改修が20万円まで1割負担でできるので(20万円以上は全額自己負担)、
DIYすらもできない不自由な体になってしまった僕はケアマネ経由で住宅改修の業者に来てもらい階段に手すりを付ける見積もりを取ることにしました。
ケアマネはお風呂の椅子や介護用ベッドなども1割負担で借りられますよ~と言ってくれましたが、OTの時紹介された高さを変えられる介護用のシャワーチェアはアマゾンですでに買ってしまっていたのと、
リクライニングできる介護用ベッドは少し欲しいな、とも思いましたが置く場所がないので元のベッドを使用します。このあたりはなぜ病院で説明がないのでしょうか。僕の病院だけでしょうか?
来てもらって見積もりのために採寸してもらいましたが、どうも素人のようで不安が残ります(後で理由が判明しますが)。
この家の手すりについては因縁があります。寝室や僕の勉強部屋は2階にあり、リビングのある1階から2階までの移動は階段を使用せざるを得ません。
元々この家を買う時にフラット35Sというローンを使用したのですが、普通のフラット35に比べて金利が0.5%ほど安いかわりにバリアフリー住宅であることが条件だったのですが、
階段に手すりをつけるだけで何故かそのバリアフリーという条件をクリアできることがわかり、手すりの費用とフラット35Sの専門認証機関の検査費用含めてもかなりの金利メリットがあったので階段に手すりをつけました。
余談ですが専門認証機関に見てもらって本当に良かったです。金利差額で第三者のハウスインスペクションをタダでやってもらったようなものですから・・・。
今では普通のフラット35のほうが金利が遥かに安いので借り換えちゃいましたが。余談が多かったですが、そのおかげで階段に手すりがついています。
その当時はまさか僕が使うことになるとは夢にも思いませんでしたが、実際バリバリ活用しています。
階段を昇る時に向かって右側に手すりをつけたので、左麻痺の僕は昇り専用の手すりになっています。
下りに使う手すりを介護保険を利用し付けてもらうことにしました。昇り/下り両方に手すりを付けるのは贅沢なのでは?認定が下りないのでは?と思いましたが、
大丈夫です!と経験豊富なケアマネは言います。また、階段に加えてお風呂もOTで指摘された場所に手すりを追加してもらうことにしました。
付ける前と付けた後の写真を添付して市に提出します。立て替え払いして自分で申請して市から補填分を貰う方法と、業者に申請してもらって自己負担分を業者に払う方法がありますが、圧倒的に後者のほうがラクです。
申請費用は取りませんよ、と言っていましたが、見積もりを見ると20万から足が出て自己負担分が多かったので見積もりをよく精査すると労務費が下請けと元請けの二重取りになっていました。
値引きを要求する時は根拠がないとダメですが、そこを指摘しても元請けの利益が出ないので仕方ありません。ある意味正直な見積もりでした。ケアマネ経由でお願いしたところ(元請け)は介護用品販売業者で自分の施工ではないようです。道理で採寸が素人ぽいな、と思いました。
「自分で施工している介護に詳しい街の大工さんみたいなところはありませんか?そこと相見積を取りたい」とケアマネに聞いてみました。一応介護用品販売業者にも「相見積取って良いですか?」とは仁義を切りました。
難しいお願いでしたがケアマネさんは色々当たってくれたようでなんとか見つかり、そこで見積もりを取ると労務費の二重取りが無い分、いやそれ以上に安く上がりました。
仕事でほんの少しやっていた見積査定のテクがここで生きるとは思いも寄りませんでした。採寸に来た大工さんは真面目そうな職人さんでやはり自分でやるので採寸もテキパキしており、ここにこんな感じでつけましょう、と色々提案をくれ、
安心してお願いできそうな雰囲気です。ただし一人でやっているので時間がない、施工まで時間をほしい。10月になってしまうけど良いですか?と聞かれました。
できれば退院する9月中にやってもらいたかったのですが・・・「10月になってしまうと消費税が上がるので高くなっちゃうのでは?」と聞くと「10月になると暇になります。この値段で消費税込みでやります」と嬉しい言葉を頂いたので、
予算より安かったこともありトイレの手すりや玄関の手すりも追加でお願いし10月になってしまいますがお願いすることにしました。
余談ですがこの大工さんは上手で(プロだから当たり前ですが)、親切で、退院してからDIYで僕が穴あけを失敗してしまった(これ以降DIYは自信が無くなりやっていません)コードレス掃除機の壁固定用ボードアンカーの取り付けも無償でやってくださり助かりました。
退院してから3週間ほど下りの手すりがないので妻に見守られながら後ろ向きに階段を降りていました。PTで片側にしか手すりがない場合を想定した訓練をやっていたのでラッキーです。
こんなことをケアマネさんに相談しながら退院するまでの1ヶ月間外泊を利用して色々こなしていました。社労士試験もあり他の人より圧倒的に忙しかったと思います。
ただタコ踊りしていただけなのかもしれませんが・・・。時の流れに身をまかせていたほうが良かったのでしょうか?