はじめに

皆さんはじめまして。僕は toroと申します。

僕は小4と小1の男児を育てているパパです。
脳出血を発症してしまい、後遺症により左片麻痺があります。

発症してから今日まで、色々な方のblogやホームページを見て参考にしてきましたが、
僕より圧倒的に年上の方が多く、似たような境遇(子育て中で復職希望)の方が少ないこともあり、
僕の体験が少しでも他の方、不幸にも後に続いてしまった方の参考になればと思い記録に残すことにしました。
僕自身の境遇が多分に恵まれている&運が良かったこともあり、あまり他の人の参考にならないかもしれませんが、
身近な人が脳卒中になってしまって情報を求めている方の何らかのヒントになれば幸いです。

以下、現在の簡単な自己紹介となります。

ハンドルネーム:toro 男性・既婚 40代半ば
男子(小4・小1)の父
関東地方の政令指定都市在住

国立大学大学院工学研究科博士前期課程修了
一般企業勤務、発症前は技術職の中間管理職でした。

発症後の現在は事務職兼データサイエンティストの真似事をやっています。
社会保険労務士試験受験生(7回連続で不合格です…)

なぜ工学部卒で職業も技術職だった理系の僕が

社労士の資格取得を目指しているかはそのうち書こうと思います。
2020年2月復職
脳出血(右被殻:2019年4月発症)・左片麻痺後遺症

身体障害者手帳2級2種(上肢3級・下肢4級)
介護保険(要介護2)
屋外は杖歩行(装具着用)、屋内は杖なし歩行(装具着用)
装具:金属支柱付き短下肢装具(常用)とシューホーン型装具(予備)

障害基礎・障害厚生年金(障害等級2級15号)

発症してから現在までどう過ごしてきたか、どのように振る舞ってきたか、書いていきたいと思います。
プライバシー保護のため回りくどい表現になること、また乱筆乱文ご容赦ください。

一宮めぐり(1/2・1/3)

さて、一宮めぐりの旅、というか帰省も終盤です。

お正月くらいゆっくりすれば?という声も聞こえてきそうですが、めぐることにします。

まずは朝食、母が朝6時半から働いている喫茶店でモーニングを食べることにします。

母も御朱印巡りに行きたいそうなのですが、午前中はお正月で忙しいので喫茶店を休めないのだそうです。

老人をこき使うな!と言ってますがすさまじく元気です。

僕のほうが危うく3年前に脳出血で先に死ぬところでしたが。

一日中モーニング

余談ですが西尾張~美濃地方の喫茶店はモーニングサービスの競争が過当競争かと思うくらい激しいのですが、ここのように「一日中モーニング」なる謎のサービスも行っているお店が多いです。

要するに「コーヒー頼むと一日中軽食のサービス付いてきますよ」ということです。

チョコベリーパンケーキセット

おすすめだったチョコベリーパンケーキセットにしてみました。

全く関係ないですが、ここはデミタスカップに入ったコーンスープが美味しいです。上の子はこのコーンスープが大好きなのです。

 

腹ごしらえも終わったので、近くの一宮市にある尾張国一宮、真清田(ますみだ)神社に行ってみました。

近隣のコインパーキングが初詣料金になっていて少々値段が上がっていました。

尾張国一宮真清田神社

人が多いですがさすがに今日は1月2日、初詣客が多いですね。

尾張国ですが、三種の神器の一つである草薙剣がある熱田神宮が一宮だとずっと思っていたのですが、真清田神社が一宮のようです。

まあ「一宮市」にあるくらいだからそうなのでしょう。

僕たち家族はこれが初詣になります。

尾張国一宮真清田神社 御朱印

真清田神社の御朱印も書置きでした。

しかし何でしょうね、このかわいらしさというかあざとさは…。

最近御朱印を集めている「御朱印ガール」も多いそうなので、それを狙ったものなのでしょうか。

ちょうどお昼になったので、仕事の終わった母を拾い昼食を食べた後、美濃国一宮南宮大社に向かいます。

美濃国一宮南宮大社

この写真を見てもらえばわかると思いますが雪が積もっています。

この辺り年末に大雪が降りましたが、南宮大社はその名の通り関ヶ原の戦いで毛利氏が陣取った南宮山の北麓にあるのでなかなか雪が溶けないのです。

駐車場は微妙に雪が溶けぬかるんでおり、参道がまた長いのぼりでしかも雪で、僕のような歩行が不自由な者にとってはかなり苦労しましたが、何とか参拝することができました。

美濃国一宮南宮大社 御朱印

南宮大社は鉱山の神様、転じて金運の神様?である金山彦神をお祀りする日本の神社の総本山なので金運を祈りまくっておきます。

小判型の金運のお守りも買っておきました。

これで一月二日は終わりです。

翌一月三日は帰り道すがら一宮参拝も考えましたが見えない(感じない)疲れがたまっていると思い、まっすぐ帰ることにしました。

双葉ICの土産物屋

いつも東京-名古屋の移動は新東名(東名)を利用するのですが、今回は何となく中央道を使ってみました。

中央道ってすごく遠回りなイメージですが時間的には新東名(東名)と大して変わりがありません。

でもSAの充実度は新しい新東名(東名)のほうがいいですね。

特に食事。中央道は軽食中心でコンビニもあまりないように思います。

車のトリップメーター

そんなこんなで3184kmも走ってしまいました。

前にも少し書いたかと思いますが、病気からの回復というのは体が多少動かなくても元通りの生活が遅れることだと私は思いますので、こうやって長距離車で旅行しても大丈夫なことがわかり回復したと思います。

装具がないと歩けないので温泉には入れないのですが…装具つけたまま入ろうかな?

あと、ミニバンでは長距離を走るのはつらいです。

特に明石海峡大橋で横風に飛ばされたときは死ぬかと思いましたので次はミニバンではない車にしたいと思います。

一宮めぐりの旅(1/1)

最後に投稿してから2か月以上経ってしまいました。

忘れないうちに書いておこうと思います。

 

1/1、元旦ですが帰路に就くことにします。

5日から仕事ですので3日のうちには帰っておきたいのです。

瀬戸大橋からの初日の出

初日の出は瀬戸大橋の上から見ました。

いつもお正月は妻の実家で過ごすことが多く妻の実家近くの瀬戸大橋の下(にある神社の境内)から初日の出を見ていたのですが、瀬戸大橋の上から初日の出を見たのは初めてです。

なぜか妻の実家で迎える元日はいつも天気が良く初日の出もしっかり見られます。

「晴れの国岡山」の面目躍如でしょうか。

びんび家

帰るんだったら普通に山陽道を通っていけばいいのですが、なぜわざわざ瀬戸大橋を渡ったかというと一つには往路でいたく感動したびんび家に家族で行くためです。

びんび家のことを妻に話すと「久々に行ってみたい」とのことだったのでそれじゃあ帰りに寄ろうか、でも元日からやってるかな?と思い電話すると「通常通り営業します」とのことだったので寄ってみました。

元旦のびんび家の混雑具合

朝9時の開店に合わせて行ったわけですが、営業情報をどこで知ったのか駐車場は他県ナンバーの車ばかりでほぼ満車でした。店内もご覧の通りの混雑です。

朝から新鮮な海の幸に「びんび家はやっぱりいいね!」と妻は満足そうです。子供たちは、というと…。

鳴門わかめの味噌汁

魚も食べていたのですがこの「鳴門わかめの味噌汁」にいたく感動したようです。

僕もこんなうまい味噌汁は飲んだ(食べた)ことはなかったので子どもに食べさせてあげることができて本当に良かったと思います。

びんび家のトイレの入り口

そして往きには行ってなかったトイレにも行ってみました。

びんび家の入り口はスロープはありますがトイレにはスロープが無いようです。

手すりがあるので私は大丈夫ですが、ちょっと残念。

そして、第二の目的はというと…。

システィーナホール

大塚国際美術館です。

今の歳の子どもにはウザがられるかもしれないけど、世界の名画を実物大で見られるここに連れて行きたかったのです。

なんと子どもの入場料は550円、手帳を持つ私と介助者(?)の妻は3300円の半額です。素晴らしい。

これからどんどんポカリスエットを飲むことにしましょう。

ムンク「叫び」

そして往きに見られなかったムンク「叫び」も観ることができました。

絵の近くでお決まりのポーズを決めます。

時間の都合もありザーッと見て帰るつもりでしたが、妻と子どもたちに絵の解説(ウンチク)をしたりしていたので結構長居をしてしまいました。

子どもたちは疲れ切っているようでしたが後々この経験が何かの糧になることを信じています。

そして明石海峡大橋阪神高速名神高速、で私の実家に到着です。

この瀬戸大橋→びんび家→大塚国際美術館明石海峡大橋のルートは我が家の帰省の定番ルートになりそうです。

一宮めぐりの旅(12/31)

晦日ですが、今日も一宮めぐりをします。岡山県近辺の一宮の御朱印を頂きに行こうと思うのですが、実は岡山県備前国備中国美作国と3つの国から構成されているのでそれぞれに一宮があります。美作国は妻の実家の児島からはちょっと遠いので、今日は備前国一宮吉備津彦神社と備中国一宮吉備津神社に行こうと思います。吉備津彦神社と吉備津神社、名前が似てるし祀っている神様は同じ吉備津彦命だし、しかもすごく近くにあるのでややこしいのですが、近くにあるということは効率よく回れます。

百万両

両方とも近くなので今日は昼から始動、その前に腹ごしらえです。大晦日なので年越しそばにラーメンを食べようと思います。義父母も誘って家族で「百万両」さんにて昼食兼年越しそばとしゃれこみます。ここは義父母も妻も昔から通っているいわゆる「昔ながらの」ラーメンというか中華そば屋さんでして、僕も妻と結婚してから通うようになってハマっています。食券とかは無くカウンターに小銭が置いてあって自分でジャラジャラと清算するスタイルです。手際よく店員さんがラーメンを作っていくのは見ていてとても楽しいです。

百万両-ラーメン

3年ぶりの百万両!相変わらずうまい!あっさりとした鶏ガラ醤油のスープで細麺のラーメンは飽きの来ない味だと思います。

お店を出ると売り切れ終了の看板が出ていました。ラッキーです。

気分を変えて高速で、というか吉備SAのスマートIC吉備津彦吉備津神社に近いので利用してみることにしました。吉備SAで会社用お土産(いつも倉敷名物の「むらすずめ」です)を購入して、スマートICで降りてまず吉備津彦神社に向かうことにしました。

備前国一宮吉備津彦神社

備前国一宮吉備津彦神社です。写真には写っていませんが、大きさ日本一の石灯籠があります。

備前国一宮吉備津彦神社御朱印

事前情報では書置きの御朱印ということは調査していました。実はここの神社にはちょっとしたご縁がありまして、もしかしたら直書き頂けるかな?と密かに期待していたのですが、宮司さん曰く、「このご時世なので書置きですいません」と言いながら書置きをくださいました。「一宮めぐりをされているんですね?」と聞かれて、「実は○○神社の近くに住んでるんですよー」とご挨拶。「そこは直書きの御朱印でした!」とは決して言いません。「おお、あそこには研修で行ったことが」お話を伺うと神社も色々大変そうです。

せっかくだからお祓いしていきませんか?と宮司さんからありがたい申し出があったので受けていきました。神仏の前で首を垂れているとまさに神妙な心持になります。これからの道中無事でありますようにとお祈りして退出。お祓いは何度もありますがこれは貴重な経験でした。

備中国一宮吉備津神社

次は備中国一宮、吉備津神社です。吉備津彦吉備津神社は一つの山を取り囲むようにありますが、吉備津彦神社が比較的平地に位置しているのに対し、吉備津神社は少し山を登ったところにあるので、

吉備津神社の回廊

階段を上らなくてもいい回廊ルートにしましたがこれも坂を上らなければならないので結構大変でした。この回廊はいろんな時代劇で使われているのでなんとなく見覚えがあります。

備中国一宮吉備津神社御朱印

吉備津神社御朱印は直書きで頂けました。丁度宮司さんたちのお勤め(?)の時間に重なってしまったのでお願いしてから実際に御朱印を頂くまでに1時間強も待つ羽目に…。しかしこの神社は境内の案内がタッチパネルで至る所にあったりかなりハイテクです!

吉備津神社を後にするともう辺りは暗くなっていました。せっかくだから倒れて救急車で担ぎ込まれた病院(急性期病院)に行ってみることにしました。

川崎医科大学附属病院

川崎医科大学付属病院です。ベッド数1000床を超えるマンモス病院ですが、ここの治療で僕は命を長らえることができましたので感謝しかありません。麻痺はバリバリに残っていますが、よくぞここまで1000キロ以上も車を運転して来られる状態になったものだと目からちょこっと汗が…。

実は入れるようだったら入ってみてご挨拶しようかなと考えていたのですが、コロナで駄目だろうなあと思っていました。実際は吉備津彦神社でお祓いを受けたのと吉備津神社御朱印の受け取りに手間取ってこんな時間になってしまったのが実情ですが。ああ、僕を治療してくれたあの優秀なドクターと担当の献身的でかわいい看護師さんに会いたいなぁ(実は後者はここにおらず、今どこで何をやっているか、ひょんなことから知ってしまいましたが)。

日生の牡蠣のバター焼き

さて、帰って妻の実家で紅白などを見ながら宴会です。義兄が持ってきてくれた岡山名産、日生の牡蠣を義姉がバター焼きにしてくれました。デカくてぷりっぷり!うまい!疲れが取れます。

一宮めぐりの旅(12/30)

翌日はいよいよ今回の旅のメインイベント、安芸国一宮、厳島神社に訪問です。

ホテルは平和記念公園に近かったので朝早く起きられたら散策してみようかとも考えていたのですが、疲れもあって熟睡しており全然起きられなかったので無理でした。

朝食会場からの風景

しかし(自分にしては)遅く起きたのですが、せっかくの朝食付きのプランなので捨てることなくきちんと朝食を食べることにします。

尾道ラーメン

ビュッフェスタイルの朝食でしたが、広島名物は何でも、お好み焼き・尾道ラーメン・もみじ饅頭等もあり色々楽しめました。しかも朝食会場は平和記念公園を見下ろす位置にあるのです!散歩できなかったけどまあいっか。安かったし大満足のホテルでした。「ホテルマイステイズ広島」さんです。ここに宣伝しておきます。

ひろしま世界遺産航路の船着き場

さて厳島神社に向かうわけですが、今回は「”ひろしま世界遺産航路”を使い平和記念公園から船で向かう」という方法を取りました。実は何回か厳島神社に行ったことがあるのですが、毎回「宮島口まで車(バス)で行って廿日市市付近の渋滞に巻き込まれてうんざりしてやっとフェリーに乗る」という方法でした。でも今回は直接船で行けるので渋滞に巻き込まれることもありません。ホテルをチェックアウトして、元安橋たもとの船の乗り場付近のコインパーキングに車を停めて乗り場に向かいます。

元安橋たもとの階段

元安橋から船乗り場へは階段を下りていくのですが、事前にストリートビューで予習していた通り右側に手すりがあり安全に降りられることができました。しかし、車椅子の人はどうするのでしょうか?船には車いす用のスペースがあるようなのですが、橋から乗り場に向かうためのスロープ等はありません。世界遺産を名乗るのならばバリアフリーに配慮してほしいと思うのですが…。

安芸小富士似島

船に乗って宮島へGOです!ちなみに片道2,200円(往復4,000円)もしますが、広島中心部から座ってるだけで宮島に着くのは大変ありがたい。ちなみに1種(JRの割引区分)の手帳を持っていれば半額のようです。観光船だけあって海を出るまではゆっくりと名所や建物の解説をしながら運航してくれますが、海に出るとものすごいスピードを出します。

と、ここで大変なことに気付いてしまいました。「御朱印帳を車の中に忘れてしまった」妻は戻って取りに行こうか?と言ってくれますが時間の大幅なロスですしこれは想定外なのでその後の復帰プランも何も事前に考えていません。「仕方ない、書置きがあるだろうし御朱印は問題ない、また来なさいという神様のお告げだ。」と思い気を取り直して向かいます。

厳島神社鳥居

宮島に着きました。フェリー乗り場とちょっと離れたところ(厳島神社から一番遠い)にこの船は着きます。さあ、今日はいっぱい歩く日です。

それにしても宮島も人が多い!昨晩の広島市内でも思いましたが、コロナなんて全くないかのような賑わいぶりです。昨晩お好み焼きを食べた後タクシーに乗ったのですが、運転手さんも「コロナ前に戻ったんじゃないの」と言っていたほどの混雑ぶりです。土産物屋さんも呼び込みに力が入っています。とかやっているうちに厳島神社到着です。

水上の鳥居

何回も来ていますが、水上に建てられた建物群は神秘的で非常に厳かな雰囲気です。しかし…水上の鳥居も回廊も工事中で神秘的もへったくれもありません。「また来なさい」ということでしょうね。ちなみに手帳提示で拝観料が300円→100円になりますし、基本平坦なので車いすでもOKです。ちょこっとした段差(というか隙間)が多いので私は結構つまづきましたが…。

安芸国一宮厳島神社御朱印

御朱印も無事ゲットできました。書置きですが…。直書きを頂きにまた来ます!

カレーパンと鹿


このあたりで昼飯です。帰りの船の時間まで穴子飯でも…と思って事前に調べていたのですが、調べたところどうも宮島では明らかに観光客向けのお店ばかりでパッとしない感じだったので現地で考えればいいやと思っていたのですが、どこも混雑しており予約している帰りの船の時間を考えると間に合いそうもありません。なので買い食いで済ませます。牡蠣カレーパンなるものが売っていたので食べてみましたが、牡蠣はどこ?といった代物です。カレーパンはうちの近くのパン屋で売っている半熟玉子入りカレーパンが一番ですね。子どもたちはカレーパンを手に鹿と戯れています。宮島の鹿はせんべいではなくカレーパンを食べるようです。

原爆ドーム

船に乗って広島に戻ります。最後に原爆ドームの脇を通ってくれるのでここが一番の見どころでしょうか。カレーパン1個では全然腹持ちしなさそうなので、平和記念公園のカフェに行ってみました。原爆の被害を受けて修復した建物のようです。

平和記念公園-記念碑

記念碑にもお参りしていきました。もう少しして子ども達が物心ついたら資料館も含めてまた来てみたいと思います。また来なさい、という神様のお告げ(?)はこういうことなのでしょうね。それにしてもこの公園をデザインした丹下健三のスケール感は日本人離れしていると思います。

あとはもう帰るだけですが、その前に広島市内にある妻の祖父母のお墓参りに寄りました。ビルの3階に納骨堂がある都会的なお寺です。お寺のfree-wifiにつないだ上で、義父母とLINEビデオ通話経由でリモート墓参をやってみました。ここの住職さん、東工大卒だそうでなかなかハイテクなお寺です。コロナ禍でなかなか墓参にも行けないと言っていた義父母も喜んでくれたようです。

帰る前に広島のコストコに寄ってピザとかお寿司とか妻の実家で待つ子どもたちのいとこたちの晩御飯を調達することにしました。コストコは郊外にあるイメージですが、広島のコストコマツダスタジアムの隣、というかほとんど広島の中心部にあるんですね。あとは、義父母に頼まれていたおすすめのお好み焼き屋さん、広島駅にある「麗ちゃん」さんでテイクアウトです。広島から児島まで快走の山陽道であっという間でした。

麗ちゃん-牡蠣入りスペシャ

テイクアウトした麗ちゃんのお好み焼きはまだ温かく(!)そばはカリッと中はふわっとしており美味しかったです。

一宮めぐりの旅(12/29)

さて旅も4日目、家族と合流して西に向かいます。

まずは児島から瀬戸大橋を渡って四国に再上陸、向かうは讃岐国一宮田村神社です。でもその前に、讃岐と言えば…。

中西うどん

芸能人のサイン

安くてウマイ、讃岐うどん。早朝からやってるお店も結構ありますが、田村神社近くの中西うどんさんで朝食です。8時くらいでしたが駐車場はほぼ満車で芸能人のサインもたくさんあって(こういうサインって解説がないとが誰が誰だかわかりませんよね)人気の程が伺えます。

うどんを湯がく

店内も広いのですが、セルフサービスなのでうどん温め用の浴槽?なんかもあります。うどん玉を丼に入れて渡されるので、テボに入れて温め…。

お出汁を入れる

蛇口からお出汁を入れてネギを入れてかけうどんの完成。子どもたちは喜んでいたようです。このご時世なのでセルフのうどんはやってないのかと思ったら普通にやっていたのでビックリ。手の消毒は欠かせません。僕の方と言えば、

しっぽくうどん+げそ天

冬の讃岐の名物、野菜もたくさん摂れるしっぽくうどんです(これはセルフではありません)。広い店内はお盆を持って歩くのも大変でセルフに慣れていない家族にやり方を教えたり色々大変でしたが、もちもちのうどんとお出汁のしみた根菜がしみじみと美味しかったです。

 

讃岐国一宮田村神社

お腹も膨れたので田村神社へ。駐車場がわからず参道脇に止めさせてもらって参拝したら、境内脇に広い駐車場がありました。こういうことはナビを使っているとよくあります。たいてい一宮は自分のHPを持っているので事前に調べてから行けばいいのですが
「たぶんあるだろう」であんまり調べていません。よくないですね。

讃岐国一宮田村神社御朱印

そして御朱印ゲット。この田村神社は歴史と伝統ある一宮のくせに(失礼!)境内に布袋さんがデーンと置いてあったり十二支の置物があったり神仏混合・カオスな感じで面白いです。子ども達も喜んでいました。

田村神社を後にして愛媛に向かいます。だんだん天気が悪くなってきましたが高松道をどんどん西へ。

しまなみ海道のモニュメント

いったん高松道を降りてしまなみ海道へ。来島海峡SAで小休止です。今治の街で昼食にしようかとも思いましたが子どもたちが喜びそうなところがなさそうなので、事前調査しておいたサービスエリアで昼食です。

宇和島風鯛めし御膳(せんざんき付き)

妻は宇和島風鯛めし御膳。鯛めしは鯛を炊き込む今治風と刺身を卵黄タレで頂く宇和島風があるそうですが、事前調査したところわざわざ宇和島まで行かなくてもこの今治のサービスエリアでそのどちらも頂けるらしいのです。今治名物の鶏の唐揚げ「せんざんき」も付いていますね。

焼豚玉子飯

僕は今治名物の焼豚玉子飯を。見たまんまの味(うまい)です!

蛇口みかんジュース

子どもたちは食後に蛇口から出るみかんジュースを。たいそう喜んでおりました。来島海峡SA、おすすめです!

食後は雨が本降りになっていましたが、気にせず目的地に向かいます。しまなみ海道をタラタラと制限速度をきっちり守って走って満喫していると後ろから煽る車が。しまなみ海道はゆっくり走るのが楽しいのに…。なお、一つの旅程で明石海峡大橋ルート、瀬戸大橋ルート、しまなみ海道ルートと3つの本州-四国ルートを通ったのは初めてですが、どれも違いがあって楽しいと思います。僕個人的には人類(日本人)の科学技術の偉大さを実感できる真ん中の瀬戸大橋ルートが一押しなのですが…。

大三島ICでしまなみ海道を降りて伊予国一宮、全国の三島神社の総本山、日本総鎮守・大山祇神社へ向かいます。途中いい感じのコテージやらオーベルジュやらたくさんありました。今度大三島に来ることがあれば泊まってみたいですね。大山祇神社も駐車場がよくわからなかったので隣の道の駅に停めて向かいました。

知命手植えの楠

大山祇神社神武天皇の祖父で天孫瓊瓊杵尊の后、木花咲耶姫の父、大山積神を祀る神社ですが、その子孫の乎知命(おちのみこと)が植えたと言われる楠だそうです。樹齢2600年以上!とか。UUUM。確かにここに居ると物凄いパワーを感じました。霊感の強い人はどうにかなってしまうかもしれません。日本総鎮守を名乗るだけのことはあります。一宮は多く回りましたが、ここが僕的には最強のパワースポットでした。

伊予国一宮大山祇神社

それにしてもかなり大きな神社です。伊勢神宮(外宮・内宮)とタメを張るかもしれません。日本総鎮守、全然知らなかった…。そういえばいつの間にか、というか私達が大三島にいる間、雨は上がっていました。大三島を離れて広島に入ると雨はまた降り始めました。不思議なこともあるものです。

伊予国一宮大山祇神社御朱印

御朱印にも「日本総鎮守大山祇神社之印」ってちゃんと書いてありますよね。ここはコロナ対策で書き置きの御朱印でした。書き置きがなぜコロナ対策になるのかよくわかりませんが仕方ない。今回は時間の都合で寄れませんでしたが源義経の鎧とかがある宝物殿も見たいし、また来たいと思います。

大三島の道の駅の駐車場に停めていたので、せめてもの償いとして土産物を買って帰ります。大三島はみかんの島だそうでいろんな種類のみかんが激安(大きめの手提げビニール袋いっぱいに入っていて100~300円くらい)なので、目移りしていると近くにいたおじさんが「お兄さんこれなんかどうじゃろ」と言って差し出してくれたので「どういう味のみかんなんですか?」と聞いてみたら「俺が作ったみかんじゃけえウマイに決まっとる」とのことでした!確かに甘いだけじゃなく程よく酸味があってジューシーでうまい。大三島のみかんオススメです!

平和大通りのイルミネーション

そんなこんなで山陽道に入り広島のホテルに到着する頃にはあたりはもう真っ暗。ホテルはコロナ値下げ(?)か家族4人で1泊朝食付き12000円と安かったのですが満室のようでした。広島市内はどのお店も混雑してコロナ禍とはいえさすがの年末の賑わい。平和大通りはイルミネーションで人がごった返しています。広島といえば、で目星をつけていたお好み焼き屋さん、どこも行列ができています。飲み屋も人がいっぱいでまるでコロナ前に戻ったかのようです。後で戻ってニュースを見たら広島・山口から第6波?が起こっていたようでさもありなん、と言った感じでした。

広島の町探検に戻ります。しょうがないからお好み村でも行くかな、とお好み村に行ったらみんな材料切れとかで閉店…。一斉に閉まるものでしょうか?お腹が空いたと子どもたちも駄々をこね始めたので、お好み村向いの「へんくつや」さんへ。

牡蠣そば肉玉入り

僕はカキ入りのお好み焼きとノンアルビールです。広島のお好み焼き(広島焼きというと怒られるそうです)は焼きそばとキャベツが主体なので食感が軽い軽い。外カリッ中ジューシーのカキも美味しかった。

下の子と焼きそば

子どもたちは何故か焼きそば。せっかくだからお好み焼きを食べればいいのに…。食事後ホテルに戻って就寝。このホテルは一昨日泊まったスマイルホテルみたいにビジネスホテルではなくバス・トイレが広く手すりがないので結構苦労しましたが一人でお風呂に入れました。

 

一宮めぐりの旅(12/28)

この日は一宮巡りは一休みして、グルメと芸術を堪能してから子どもたちと妻が待つ妻のの実家に向かうことにしましょう。これがこの日のプラン1です。ホテルでも朝食があって「徳島の名産が並んだ朝食!」とキャプションがわざわざ付いてて結構心を揺り動かされたのですが、初志貫徹でプラン1で行くことにします。写真多め・文章少なめです。

びんび家

ホテルから車で30分ほど、以前から妻が「小さい頃からよく行ってる、ほかは知らないけどここの魚が日本一美味しいと思う」と言っていて、ずっと憧れていたびんび家です!

瀬戸内海

お店の前は瀬戸内海です。9時オープンの一番乗りでした。

生け簀と階段

スロープ

お店に入るのは階段がありますが、手すりもスロープもあるので安心。ここでお店で使われている食材を売っているようです。

びんび家のメニュー

うわあ、こういうの大好きです!どれにしようかな(もう決めてありますが)ショーケースの焼き魚・煮魚も気になります!たこ酢より高い、1100円もするわかめ酢ってどんなだろう。カレーもあるのか。

お茶

席に着くとやかんでお茶を出されます。いい雰囲気だなあ。注文してしばし待ちます。朝9時ですがもう沢山の人が。時節柄でも、ナンバーを見るに県外からの観光客が多いみたいです。

おまかせ定食(はまち)

注文したおまかせ定食のはまちがまず来ました。コリッコリの刺身はすごい鮮度です。こんなの食べたことがない。

おまかせ定食びんびめしに変更

そしてどんどん運ばれてきてフルラインナップ。デーブルがいっぱいで嬉しくなります。こりゃ豪勢な朝食だなあ。うおォン、俺はまるで井之頭五郎だ。ただの「おまかせ定食」はご飯ですが、「びんびめし」というのが気になったので変えてもらいました。魚とタコの釜飯ですね。

鳴門産わかめ汁

そしてここでも驚かされたのが味噌汁のわかめ…鳴門産わかめ、なんでこんなに美味しいんでしょう。他のおかず、天ぷらもカレー味の焼き魚もレベルが高い。

はぁー食った食った。朝から満足です!こんないい思いをしていいんでしょうか。妻の言う「日本一魚が美味しい」はまんざら嘘じゃないと思いました。日本一魚が美味しいということは世界一魚が美味しいということです。食べログの定食部門(というのがあるのがすごい)でNo.1なのが頷けるところでした。徳島に来たらびんび家、オススメです!

そして次は大塚国際美術館。日本で(というか世界で?)ここだけの「偽物しかない」美術館です。偽物というのは悪く言い過ぎですね。陶板で世界の名画を現物大に再現している美術館です。びんび家から大塚国際美術館は鳴門スカイラインを通って行きますが、これがまた絶景です。

四方見展望台1

四方見展望台2

こういうのを見ると、死ななくてよかったなあ、まだまだ生きて知らない景色を見てみたい、そして子どもに見せてあげたいなと、とつくづく思います。不自由だけど、旅は続けたいですね。

大塚国際美術館

大塚国際美術館です。このあたりは国定公園になっているので、景観を崩さないように山の中腹から地下をくり抜くように広大な空間が美術館になっています。

駐車場は下の海沿いにあって写真に見えるバスで送迎してくれるのですが、警備員に手帳を見せるとエレベーターが必要な場合は専用の駐車場に案内してくれ、エスカレーターでも良い場合は入口の脇でも停められるみたいです。入場料は3300円もしますが手帳提示で同伴者一人も含め半額です。ありがたいことです。

大塚国際美術館のエレベーター

これは後日、帰りに家族で寄った時の写真なので、子どもが写っていますが、こんな長いエスカレーターを上ると、

システィーナホール

バチカンシスティーナ礼拝堂ミケランジェロの名作と同じサイズ・同じ柄のシスティーナ・ホールです。バチカンには行ったことがありますが、椅子もなく「ノー・フォト!ドント・ストップ!」と係員がずっと言っていてゆっくり見ることも写真を撮ることもできなかったのですが、ここはきちんと教会の礼拝堂のようなベンチがあり座ってゆっくりと見られますし写真も撮り放題です。正面には聖書のヨハネの黙示録最後の審判」、天井には聖書の「創世記」、アダムとイブが神によって作られて楽園から追放されて…が忠実に再現されています。

偽物(失礼)とはいえ僕はあまりの感動に圧倒されてしまい、ただ座って1時間ほどボーッとしていました。バチカンは「見学ルートをただ通るだけ」で何の感情も起こらなかったのですが、ここは感動で身動きが取れない状況です。たとえ偽物といえども、「神の威厳を美術により広く民に知らしめて宣教する」という西洋宗教絵画の力をまざまざと実感できます。様々な娯楽があふれている現代ならともかく、500年前にこんなのを見たら一発でキリスト教信者になっちゃいますよね。僕のように右脳がやられると芸術や音楽が苦手になると言われていますしTMSで通っている脳神経外科の先生もそう言っていたのですが、全然そんな事はありませんでした!

ほかにも、教科書に載っているような絵はたいていあります。

ボッティチェッリヴィーナスの誕生

こんなのとか、

レオナルド・ダ・ヴィンチモナリザ

こんなのとか、

フェルメール真珠の耳飾りの少女

こんなのとか、

ルノワールムーラン・ド・ラ・ギャレット

とか、

モネ「ラ・ジャポネーズ」

とか、

ミレー「オフィーリア」

とか、

クリムト「接吻、アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」

とか、現物大の、

レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐(修復後)」

レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐(修復前)」

最後の晩餐に至っては修復前と修復後を向かい合わせで展示。ミラノに出張で行ったとき寄ったけど売り切れで現地のダフ屋からチケット買って入ったなあ…。とても懐かしく思います。絶対また行けるはずです!

現物大といえばこれ。

ピカソゲルニカ

とか、古今東西の名画全部あると言っても過言ではありません。よく見ると陶板の継ぎ目がわかりますが、そんなの関係ありませんね。どっかで書いたかもしれませんが美術館散策というのは歩きながら見るのもいいですし、座ってゆっくり見ることもできるので頭と体のリハビリにはもってこいだと思います。ここは広いしけっこう大変ですが。

実はここで展示されている絵のかなりのものを現地の美術館で現物を見たことがあるのですが(ちょっとした自慢です)、日本の徳島で変わらないクオリティーで見ることができる事はすごいことだと思いますし、大塚グループの社会貢献は素晴らしいと思います。でも大変悲しいことですが、日本は今後どんどん貧乏になってゆくことが確定していますので、こんな素晴らしいものが見られるのは今のうちだけじゃないかと思っています。

ゴッホのひまわりに至っては、

ゴッホ「ひまわり」の部屋

7つ全部同じ部屋にあります。

僕の大好きなブリューゲルの絵もありました。

ブリューゲルネーデルラントの諺」

この絵は、

甲冑を身に着けて猫に鈴をつける人

この病的なまでに臆病な人が見どころです。こんなに近づいてじっくり見ても、誰にも注意されません。そんなこんなで大満足なのですが、

モネ「大睡蓮」

屋外でモネの「大睡蓮」に囲まれて鑑賞する場所があるのですが、これだけはパリのオランジュリー美術館で見たほうが採光も観覧者との間のとり方も考えられていて良かったかも、と思いました。

ちなみにここで唐突ですが僕が個人的に好きな世界の美術館を5つ挙げろと言われたら、

オランジュリー美術館(フランス・パリ)

バーゼル美術館(スイス・バーゼル

大塚国際美術館(日本・徳島)

・テート・モダン(イギリス・ロンドン)

川村記念美術館(日本・千葉)

です。すごい偏りがありますがモネとマーク・ロスコが好きなだけです。バーゼルはハンス・ホルバインの「墓の中の死せるキリスト」が凄い。さて、話を睡蓮に戻しますとここみたいに自然の陽の光の下で見る睡蓮もなかなか良く考えているなあと思うのですが、冬の徳島の陽の光の下で見る絵ではないかなあと思いました。オランジュリー美術館はモネの絵を飾るためにフランスが国として作った美術館だから仕方ないのですが。でも大塚国際美術館、僕の中で好きな美術館に堂々ランクインです!

コーヒーセット(ザッハトルテ

さて、歩き疲れたので途中で休憩がてらカフェに行ってみました。席を確保してから売り場に行って選ぶセルフスタイルです。コーヒーセットはポット付きでお得なのですが、片手で液体がなみなみ入ったお盆を持ち運ぶのはつらい…と思っていたら、店員さんが「席までお持ちします!」とありがたい申し出。ザッハトルテはウイーンの本家のホテル・ザッハーより元祖のデメルが個人的に好きですが、大塚国際美術館ザッハトルテ(ここで作っているわけではなさそうですが)が世界一うまいと思いました!「お食事終わりましたらそのままで結構ですよ」とも言ってくれました。感謝です。

カフェで人間観察をしていたら、遠足(かな?)の幼稚園児をたくさん見かけました。こんなところに遠足とは素晴らしい。今は面白くなくても、今後絶対人生の糧になるはずです。

そんなこんなで夕方になってしまいました。明るいうちに妻の実家の児島に向かう予定でしたが大幅オーバーです。その前に歩き疲れてお腹が空いたので…。

味処あらし

大塚国際美術館近くの「あらし」さんに行ってみました。食べログ「定食」部門の堂々No.2です。No.1とNo.2が徳島にあるとは凄い。No.1の「びんび家」さんとは何やら関係があるとかないとか…(よくわかりません)県外ナンバーの車が多く見られます。記帳して順番を待つのですが、ナンバーを記しておくと車まで呼びに来てくれるので寒くても屋外で待つ必要がなく楽です。

あらし-メニュー

ここもメニューが豊富です!「はまちづくし」が気になりましたが朝食べたので、水槽で泳いでいてしまあじも美味しそうだったのですが、大鳴門橋に近いので鳴門鯛を食べてやろうと「鳴門鯛づくし定食」にしました(今思えばはまちにしてびんび家さんとの違いを確かめればよかった…)

鳴門鯛づくし定食

ウッハー!豪華です。鳴門鯛の刺身はゴリッゴリのピッチピチだし、鯛飯もうまい。レモンを絞って入れたりわさびを混ぜて入れたり、びんび家との何らかの関係性がありますね。謎のミックスベジタブルが気になりますが…。それにしても、

鳴門鯛と鳴門わかめの味噌汁

この丼一杯の鳴門鯛のアラと鳴門わかめの味噌汁の旨さときたら。プリップリの鯛のくちびるの周りのお肉とコリコリのわかめの食感の楽しさ。世界一うまい味噌汁じゃないでしょうか。骨をチュパチュパ片手で悪戦苦闘しながら身をほじっていた(鳴門の鯛は急な潮の流れで骨折するので骨にコブができるそうですが見つけられなかった…)ので余計時間を食ってしまい、妻から「大丈夫?」の連絡が…これから200キロ夜の高速を走らなければなりません!

夜の香川道はガラガラで単調でしたが満腹でも眠くならずに安全運転で走れました。でも用心のため安全装備は必要だよなあと実感した次第です。

さて、香川道と瀬戸大橋を経由して、児島の妻の実家に着きました。私が倒れたところです。よくぞここに(ほぼ)一人で来られるまでに回復したよなあ(左半身は麻痺したまんまですが)、としばしジーンと感動で震えてしまいました。

 

私のリハビリの3大目標として

・復職すること

・車の運転をして自由に色々なところに旅に行けること

・海外旅行をすること

 

を回復期病院に転院するときに密かに目標に決めていたので、これで2つクリアです。3つ目…コロナ禍でいつ実現できるのでしょうか?

義実家では義父母に加え義理のお兄さん夫婦、義理のお姉さん、その子どもたちもいて賑やかでしたが明日は広島に向かうので早めに休ませていただきました。

一宮めぐりの旅(12/27)

2日目は徳島に向かいます。早めに起きて高速道路の状況をチェックすると、名神は雪のため大垣-彦根で通行止めとのこと。岐阜は全然雪なんか降っていないのですが、10キロ離れると大雪のようです。昔は名神はいくら大雪が降っても除雪をバンバンやって通行止めなんかなかったのですが新名神ができたので普通に通行止めにしているみたいです。

雪で高速も混んでるだろうなーとプラン2bに変更です。ちなみにプラン1は名神経由、プラン2は新名神経由なのですが、混んでる状況に応じてそれぞれaプランとbプラン、合計4つのプランの詳細は考えてあります。この4つのプランはガチで考え、それから分岐する20くらいのルートもおぼろげながらも考えておいてあります。それくらい準備しておかないと障害がある身としては臨機に動けません。

大山田PA

朝5時に岐阜の実家を出発、名古屋高速→名二環→東名阪と昨日と同じルートで東名阪を西に向かいます。すると蟹江のあたりで雪が道路に積もり始め、桑名ではあたりの景色は真っ白に。渋滞の雪道はいくらこちらがスタッドレスだとしても周りは装備していないものとして走らなければなりません。車間距離を開けてソロリソロリと走ります。

ゆっくりながらも疲れました。大山田PAでトイレ休憩です。空いている障がい者用スペースに車を止めさせてもらっていると、横にノーマルタイヤの関東ナンバーアルファード(マークなし)が。障がい者用スペースはちょっと坂になっているのでなかなか登れないようです。そんなので良くここまで来れたなあと感心していると、やっと止められて降りてきたのは子ども含め全員茶髪の大家族。誰か内部障がい者の方もいらっしゃるのでしょうね。

余談が過ぎました。プラン2bは寄り道せずまっすぐ目的地に向かう、というプランなのでゆっくりしているヒマはありません。四日市JCTから新名神に入るはずですがここからの三重県北部の新名神は通行止めだったので(!)亀山JCTから三重県中部の新名神に入ります。恐ろしい。新名神も通行止めだったら名四国道という最悪のプラン3(下道はあまり考えていない)になったところです。

雪も止み快走の新名神を通って関西へ、京都大阪神戸をスルーして三木JCTから明石海峡大橋を渡って国生みの島、今はパソナアイランドこと淡路島に向かいます。

淡路SA

この明石海峡大橋は学生時代にゼミで旅行に行ったときに見て大きさにたまげたのと「あの大地震でも当初の設計の想定通りで1mほどしかズレなかった」と説明があって、日本の土木技術すごいな!と感動したり(児島出身の妻と結婚した後に見た四国まで延々と続く瀬戸大橋のほうが感動しましたが)、結構思い出があるのですが、この日は大雪の影響か風がものすごく、普通に走っているだけで横風で1車線ほど飛ばされて怖い思いをしました。片麻痺で両手でしっかりハンドルを支えられないのが主な原因なのですが、「次の車は横風の影響を受けるミニバンはやめよう、ハンドルアシストの機能が付いた車にしよう、できれば高速安定性の高い4WDにしよう」との決意を新たにしました。

伊弉諾神

プランbの目的地は淡路島と徳島です。淡路島は通過したことはあるのですがここを目的地にしたことはなく、国生み神話の島ということもあって昔から行ってみたいとは思っていました。イザナギイザナミのグロテスク(?)な国生み神話で、日本列島の中で最初に作られた島が淡路島です。そのイザナギイザナミをお祀りした淡路島の神社が淡路国一宮、伊弉諾神宮です!津名一宮ICを降りて右折、のんびりした道を行くとすぐ。日本に他にイザナギイザナミをお祀りした神社は(私の調べたところでは)なく、行きたいと思っていた神社です。流石に結構大きく立派な神社でした。掲示物が少々右翼チックでしたが…。

淡路国一宮伊弉諾神御朱印

伊勢神宮のシンプルな(?)御朱印と違い、立派な(派手な)御朱印ですね!

ここでちょっと嬉しいことがありました。御朱印帳をカバンから取り出すのに片手で手間取っていると、後ろに並んでいた同年代と思しき御婦人が「お手伝いしますよ!」と手伝ってくれたのです。助かりました。その場であまりお礼ができなかったのですがここでお礼をしておきます。
ここでプラン2bの予定通り、ちょうどお昼の時間です。プラン2bで狙っていた伊弉諾神宮の近くの淡路島特産海山の幸が頂けるという「鼓や」さんに伺い、駐車場に止めていると中から女将さんが出てきて「本日臨時休業」の札を立てて申し訳無さそうに戻っていきました…ガビーン!(古いか)電話しておけばよかった。仕方ないのでプラン2b-2に変更です!

鰆タタキちらし丼

IC近くの「海鮮料理きとら津名店」さんに伺います。いかにも団体客向けのドライブインと言った風情ですが仕方ありません(失礼)。でもこういうお店は通路も広くトイレもバリアフリーなところが多いので積極的に使っていきたいところです。海鮮料理の店なのに淡路島ビーフと淡路島特産の玉ねぎを使った牛丼がイチオシのようですが、私は淡路島名物として売出中の生の鰆を使ったメニューを。スプーンがついていて片手でも食べやすいですね。生の鰆ってグニグニした食感であまり得意ではなかったのですが、こちらは炙ってあって食感もよく美味しかったです。

色々淡路島には見てみたいところが多数あるのですが(主にパソナ関連)、前経済破壊再生担当大臣のポスターが貼りまくられた淡路島を後にして(次に行くときは鼓やさんに絶対行くぞ!)大鳴門橋を通って徳島に上陸です。大鳴門橋も横風が怖かったですが、橋に行くまでの道も高いところを通り結構スリルがありますね。のんびりした徳島の平地、山道を通り次の目的地へ。

阿波国一宮大麻比古神社

阿波国一宮大麻比古神社。「たいまひこ」ではありません。「おおあさひこ」神社です。四国八十八ヶ所巡りの1番礼所、霊山寺の近くです。山の中腹にあってかなり大きな神社ですね。ここは知らなかったのですがかなり古く由緒ある神社のようです。こういうことを事前に調べて勉強できるのも旅のいいところだと思います。

阿波国一宮大麻比古神社御朱印

書いていなかったのですが年末に巡って初詣の時期を避けているのは当然混雑を避けるためです。年末の平日ということもあり大きな神社ですが人も少なく混雑を避けてゆっくり参拝できました。初詣の準備が進んだ境内は人が満ちるんだろうなあ。

ここで午後3時位。ちょっと早いですが徳島市内に戻り駅前近くのホテルにチェックイン。この体になってから一人でビジネスホテルに泊まるのは初めてです。

ホテルのユニットバス

一人でホテルに泊まるとき一番困るのがお風呂。装具を外したら手すりや壁伝いでしか歩けない私は大浴場など入れるはずもなく(温泉に入りたい…)ホテルのユニットバスを利用するしかないのですが、ホテルによって仕様も違いますし、電話やメールでホテルに問い合わせても当事者じゃないと要領を得ないし、こればっかりは最悪シャワーだけ(もしくは風呂に入らない)ということで色々シミュレーションするしかないです。ここのユニットバスは適度に狭く色々手で支えるところがあり(手すりがあるのがgood!)、浴槽は適度に広くゆっくり浸かれそうで合格です。徳島駅前の「スマイルホテル徳島」さんです。ここに宣伝(?)しておきます。そうそう、何かあったら困るのでスマホは浴槽脇においておきます。閉じ込められたら困るし、ころんで動けなくなっても「ヘイ!シリ!(もしくはオッケーグーグル!)」で助けを呼べますよね。ひとっ風呂浴びて旅塵を落としてから徳島の街に繰り出すことにしましょう。

一鴻徳島駅前店

私の旅先(出張先)の飲食店調査の方法として、優先順位の高い順にグーグルマップ、食べログですが、最近ほとんどグーグルマップです。グーグルマップ、見ていると「こんなところにこんなお店が!」というのが色々得られて面白いですが、地元の人に聞く、というのが最新情報も得られて一番です。というわけでホテルのフロントのお姉さんに「徳島の阿波尾鶏が食べたいんだけど…」と聞いてみました。「このあたりだったら一鴻さんと鳥ぼんさんですかね?」「地元の人に人気なのは鳥ぼんさんですね」と言っていたので鳥ぼんさんに行ってみることに。外から様子をうかがいましたがうなぎの寝床のようなお店で、入り口も店内も狭く私には動きづらそうだったので一鴻さんに行ってみました。コロナ禍ですが結構混んでて人気のほどが伺えます。なんとかカウンター席を確保。

ノンアルビールで一人お疲れ様会です。別に主治医からはお酒は禁止されていないのですが飲み始めると際限なく飲んでしまいそうで、ヘロヘロになって動けなくなりそうなのでノンアルにしています。読んでくださる方にはわかると思いますが、私のこの病気の原因は大酒と大食だと思うので、とりあえず大酒はやめようかと思います。昔はお酒飲まないと寝られなかったのですが(アル中ですかね?)入院してから飲まなくても平気になりました。

 

鳴門わかめ酢

余談はさておき、場を持たせるために提供の早いメニューをと思って鳴門わかめ酢を選んだんですよ。これが個人的に大ヒット。潮流の早い場所で育つ鳴門わかめの歯ごたえの素晴らしさと来たら。肉厚でコリコリヌメヌメと歯茎に吸い付いてくるような不思議な食感です。わかめは好きでよく食べますが、これに比べると今まで食べてたわかめは紙ですね。徳島名産の酢橘の酸っぱさもいい感じでした。鳴門わかめはどっかでお土産で買って帰ろうと強く思った次第です。

阿波尾鶏レバー低温調理

骨付き親鳥

ウマイのは間違いない、地鶏の阿波尾鶏レバー、親鳥を食べて満足満腹です。病気になる前の私だったらこの後バーに行って徳島ラーメンを食べて締めにするところですが、おとなしくホテルに戻ります。戻るにもまだ全然早いのでバーに行く代わりにカフェに行こうとなんと徳島にもあった(失礼)スタバに寄ってみました。

スタバ

スタバで読書するふりをして人間観察です。なにげにバーとか立ち飲み屋、病気になってからはカフェで人間観察をするのが趣味だったりします。傍から見たらキモいおっさん障がい者です。横を見たら職場のHさんによく似た女の子がいて、なんでこんなところに、と思って思わず声をかけようとしたらベトナムの言葉の子でした。危ない危ない。

徳島駅

徳島駅はなにげに立派ですが電化されておらず、しかも高速バスのターミナルなのでディーゼル臭が立ち込める、関西弁っぽいイントネーションが飛び交う不思議な駅でした。寒いのでホテルに戻ってまたお風呂に入りましょう。